TFTアイテムアップデート

LLORD LLAMAによる

※この記事は2019年12月12日(太平洋標準時)にNAボードに投稿されたポストの翻訳です。

要約:TFTで新アイテムの追加や、いくつかのアイテムの調整など、色々予定しています!

皆さん、こんにちは!今回の記事ではパッチ10.1で調整が予定されているアイテムについてお話したいと思います。今回修正にあたって、私たちは3つの目標を設定しました。

  1. ゲームを面白くする一方で、多くの問題を引き起こしていたアイテムに対処する。
  2. 一部アイテムの効果に、装備者のスターレベルに応じた段階を設けることで、試合終盤まで役立つようにする。
  3. タンク系チャンピオンにもっとゲーム的な楽しさを与える。



変更点は以下の通りです:


1. 「リピーティングクロスボウ」は「ラストウィスパー」と入れ替え

ラストウィスパー:装備したユニットがクリティカルを発生させると、3秒間その対象の物理防御を90%低下させる。

リピーティングクロスボウは強力な効果を期待できるアイテム…のはずでした。しかし実際は、チャンピオンからチャンピオンに移動するものであるが故に、とにかく効果が発生する機会が少なすぎました。また、すでにアイテムスロットが一杯になっているチャンピオンには移動できなかったため、ステータス強化を必要とするキャリーになかなか移動しないという問題もありました。それに加えて、アイテムスロットを1つ占有してしまうことから、セット2の「エレメントヘクス」とは特に相性の悪いアイテムの一つとなってしまいました。

そこで新アイテム「ラストウィスパー」を作ることにしました。装備しているチャンピオンがクリティカルを発生させると、対象の物理防御が数秒間だけ大幅に低下します。これにより、ダメージディーラーだけでなくチーム全員が、いつもなら硬い相手チャンピオンを削り倒すことができるようになります。


2. 「ソーンメイル」は「ブランブルベスト」と入れ替え

ブランブルベスト:装備したユニットがクリティカルから受ける追加ダメージを無効化する。装備したユニットが通常攻撃を受けると、棘が炸裂して付近の敵に 80/120/160 の魔法ダメージを与える(ダメージは装備したユニットのスターレベルに応じて上昇し、1秒に1度発生する)。

ソーンメイルは典型的な「特定のチャンピオン(ブラウム)にだけ効果が高く、他のチャンピオンにはあまり意味がないアイテム」でした。幅広く使えるようにバランス調整してしまうとブラウム(あるいはこれから登場する高いダメージ軽減能力を持つチャンピオン)にとって強すぎるアイテムになってしまいます。

そこでソーンメイルについては、効果をいじったり大きくナーフする代わりに、アイテムそのものを入れ替えることにしました。この「ブランブルベスト」はソーンメイルのダメージ反射能力を穏やかにして、そこにファントムダンサーの要素を少々加えたものです。そしてこのアイテムは、装備したユニットのスターレベルに応じて棘のダメージが変化するという、初の「スターレベル依存」アイテムとなります。


3. 「ファントムダンサー」は「タイタンリゾルブ」と入れ替え

タイタンリゾルブ:装備したユニットがダメージを受けるごとに、スタック可能な2.5%のダメージ増加効果を得る(スタック数は上限なし)。

ファントムダンサーはパッチ9.24で大きく変更されましたが、最終的にクリティカル対策とアサシン対策はブランブルベストに一任させたいので、ここでタンクに(特に攻撃速度が上がるアイテムに対して)反撃の機会を与えることにします。ブランブルベストによってファントムダンサーが用済みになることもあり、この「タイタンリゾルブ(別名「レオナの逆襲」)」を用意しました。タイタンリゾルブのスタックの恩恵を受けるには、敵の猛攻を耐え続けられるチャンピオンに装備させる必要があります。


新規アイテムはここまでです。




では次に修正の方を見てみましょう。


1. アイスボーンガントレット:

修正前:回避時に氷のゾーンを作り出す。ゾーン内にいる敵は攻撃速度が25%低下する。
修正後:スペルを使用した後、次の通常攻撃が対象を1.5秒間凍らせる。

「アイスボーンガントレット」には「全マップを氷で覆って敵チームをその場で凍りつかせる」という夢のあるアイテムでした。しかし、フローズンハートと視覚効果が被っている上に見た目だけではスロウ効果を把握しにくいという問題もありました。さらに言えば、攻撃回避時に効果が発生するというアイテムは、今後調整が難しい極端なケース(例えばジャックスなど)を発生させる可能性があります。

そこで、私たちはリーグ・オブ・レジェンドのルーツに立ち返り、このガントレットでの通常攻撃に凍結効果を乗せられるようにしました。エズリアルもサモナーズリフトにいる時のように、自分の服とお揃いの手袋が着けられてようやく満足できることでしょう。


2. クイックシルバー:

修正前:装備者に対する次の行動妨害を無効化する。この効果は3秒毎に再発動する。
修正後:装備者は行動妨害の効果を受けなくなる。

クイックシルバーはその真価が分かりにくく、また再発動に時間がかかることから必要な時に効果が発揮されない印象がありました。しかしこれでもう大丈夫です!


3. フローズンハート:

修正前:隣接する敵の攻撃速度を40%低下させる。
修正後:隣接する敵の攻撃速度を40%低下させる(重複させると効果範囲が拡大する)。

TFTにおいて攻撃速度は非常に多くのゲームシステムに絡むため、デバフによって下がりすぎると様々な問題が発生してしまいます。ラウンド進行が遅くなる、敵の通常攻撃主体のチャンピオンに対して万能すぎる、等々。また範囲が拡大するようになることで、フローズンハートの重ね持ちにも(TFTを「楽勝モード」にしない範囲で)ある程度の価値が残されるでしょう。


4. 「ソラリのロケット」、「スタティック・シヴ」、「ルーデンエコー」の効果が装備者のスターレベルに依存するようになります

アイテムに関しては、試合序盤での有利性に対して、終盤に価値が下がることに問題はありません。しかし、この点について私たちはより制御しやすくしたいと思い、同時にせっかく作り上げた「定番アイテム」が、「試合が長引くにつれて役に立たなくなって後悔する」といった事態をなるべく避けようと考えました。


5. アイオニックスパーク:

修正前:敵がスキルを使用するたびに、その敵に90の確定ダメージを与える。
修正後:周囲3ヘクス内でスペルを使用した敵に電撃を放ち、対象の最大マナの200%分の魔法ダメージを与える。

アイオニックスパークは盤面のすべてに効果が及ぶため位置を変えて逃げることもできず、またすべてのチャンピオンに等しく影響するという全くもって無差別なアイテムでした。しかし、新バージョンからはプレイヤーに配置を考える必要性をもたせます。前線のチャンピオンに装備させ、奥にいるチャンピオンは無視して敵の前線から破壊していくか?あるいはアサシンに装備させ、柔らかいスペル主体のチャンピオンたちをより早く始末するか?というようにです。また、対象のスペルの強弱を問わずダメージが一定なのも少々おかしく感じられたため、対象となるスペルのマナコストに応じたダメージが発生するように変更しました。




これらの変更はパッチ10.1での実装予定で、「タイタンリゾルブ」のスタック数の限界に挑戦したスクリーンショットが見られることを、今から楽しみにしています。それでは良いお年を!