いざ、精霊の領域へ──「精霊の花祭り」が始まりました!各種カードのバランス調整も行われ、ストアでは新ボードやLoR初のデッキセットが発売となります。
目次
- 開発ノート:パッチ1.6のバランス調整について
- 精霊の花祭り
- カードアップデート
- チャンピオン
- フォロワー&スペル
- カスタマイズ要素
- デッキセット
- エクスペディションのアーキタイプ
- その他
- 不具合の修正
開発ノート:パッチ1.6のバランス調整について
LoRのデザインやバランス調整を行う際、私たちは新しい課題に適応・解決するための様々な手段をプレイヤーの皆さんに提供し、皆さん自身でメタを形作っていけるよう心がけています。現状については、通常の試合で使われるデッキの種類の総数からは健全な多様性が見てとれるものの、一部のアーキタイプ(イルーシブ/アイオニアコントロール、ハイマーディンガー、ノクサスアグロ)が過度に安定した強さを発揮しており、試合内外での選択肢の幅を狭めてしまっています。こうした状況は結果としてデッキビルドの幅を狭め、人気のない戦略を締め出し、環境に適応していく楽しさを制限してしまいかねません。
今回実施する変更のいくつかは、こういったアーキタイプの強さを、それぞれに見合った方法で緩和するためのものです。通常、弱体化については一定の勝率を超えたデッキについてのみ行うことにしているのですが、今回のパッチでは「統計上は強すぎる状態ではないものの、ゲームの健全性を損ねかねない」カード(ひいては戦略)に調整を施しています。これらを弱体化することで、より幅広いアーキタイプが活躍できるようにするのが狙いです。
同様に、今回のパッチでは破棄ユニットについても使いやすさと満足感を向上させるために微調整を加え、これらを使用するアーキタイプを支える要素を増やしています。これらの変更に関して、皆さんのご意見をお待ちしています!
- ライブデザインリード、RubinZoo
精霊の花祭り
パッチ1.6では新たなラボ、イベントパス、専用クエスト、そして大量のカスタマイズアイテムが登場する1ヶ月間のテーマイベント「精霊の花祭り」が開催されます。詳細はイベントのプレビュー記事をご確認ください。
カードアップデート
チャンピオン
ハイマーディンガー
3マナのスペルで「MK.3: 超絶砲」が生成されるように
- 3|1 + フィアサム(以前は4マナのタレットのキーワードだったもの)
4マナのスペルで「MK.4: ストームロバー」が生成されるように
- 4|1 + オーバーパワー(以前は6マナのタレットのキーワードだったもの)
6マナのスペルで「MK.6: フロアリムーバー」が生成されるように
- 6|1 + イルーシブ(以前は3マナのタレットのキーワードだったもの)
ハイマーディンガーのキーワードの中でも、3マナで使える「イルーシブ」は特に試合への影響力が高く、連発されるとフラストレーションが溜まる上に、ほぼ一方的に試合を決めてしまえる速さと安定感をデッキに与えてしまっていました。今回はタレットの能力を入れ替えることで試合の時間経過に応じてスムーズにタレットを展開していけるようにしつつ、よりコストの高いスペルを使う理由ができるよう調整しました。
MK.3: 超絶砲
MK.4: ストームロバー
MK.6: フロアリムーバー
ブラウム
攻撃力:1 → 0
パッチ1.4でのブラウムのリワーク結果には概ね満足しています。同じパッチ1.4でのアニビアの変更と合わさることでフレヨルドのチャンピオン選択の幅が広がり、地域自体もよりプレイしやすくなりました。
しかしブラウムに変更を加える際、攻撃力まで上げたのは判断ミスでした。「まずはリワークが確実な強化となることを優先し、強すぎるようであれば必要に応じて調整を加えていこう」という意図があったのですが、ブラウムの基礎攻撃力を1に上げたことで全体的に強力になっただけでなく、場合によってはかなり一方的な流れを生み出すことにつながってしまいました。そのため、今パッチでは基礎攻撃力を0に戻し(そしてレベル2の攻撃力も減らして)、簡単に試合の流れを掌握できないようにしています。
ブラウム(レベル2)
攻撃力:2 → 1
エッグニビア(卵状態のアニビア)
体力:2 → 1
パッチ1.4での変更によってアニビアとフレヨルドの地位は向上したものの、ここもブラウムと同様、長期的なゲームプレイの健全性の観点から、当初の変更のフォローアップを行いたいと思います。コストが下がったことで「アニビアをコピーする」戦略が格段に成功しやすくなったため、打たれ弱くすることでバランスを取り、特にアニビアを取り除くことを狙ったレイト構成のデッキでカウンタープレイの機会が増えるようにしています。
フォロワー&スペル
スライド
タイミング:ファスト → スロウ
「奮起」は基本的にスロウのタイミングを意図した効果であり、この変更はどこかで行おうと思っていたのですが、デザインの意図に関係なく弱体化であることには変わりないため、これまではその他のデマーシアの変更を優先していました。しかし現状、「スライド」はスロウのタイミングで詠唱されることがほとんどなので、ラウンド開始直後のスペルやユニットのスキルへの反応として使用したり、戦闘中に使用したりできる現在の仕様は、余計な混乱や意図しない強力な活用方法を誘発するだけでしょう。
ルシアンの「スライド」
タイミング:ファスト → スロウ
闘技場のブックメーカー
コスト:3 → 2
体力:1 → 2
その他のノクサスの2マナカードや「汚水攫い」のコスト変更(下記参照)に合わせて、「闘技場のブックメーカー」も2マナのユニットとして安定した活躍ができるように変更を加えます。シナジー効果狙いの戦略ではノクサスにより一層の貢献ができるようになるでしょう。
バシリスク騎兵
攻撃力:5 → 4
「オーバーパワー」を戦略の中心にしたノクサスデッキの地位が向上した点については満足しているものの、パッチ1.4で体力を上昇させてからの「バシリスク騎兵」はとにかく強すぎる状態だったため、今回はフォローアップとして攻撃力を抑えることにしました。
真紅の信奉者
旧効果:このユニットがダメージを受けて生き残った時、敵のネクサスに2ダメージを与える。
新効果:このユニットがダメージを受けて生き残った時、敵のネクサスに1ダメージを与える。
ネクサスへのダイレクトダメージを持つノクサスの低コストユニットは、マナカーブに沿って使用したときはもちろん、試合終盤での「あとひと押し」のための手段としても安定した強さを発揮します。そのため、ノクサスデッキには序盤からの優位な立ち周りに加えて、終盤での試合を決めるチャンスが数多く存在することとなり、メタに多大なプレッシャーを与えていました。終盤でのダメージポテンシャルを抑えることで、ノクサスアグロ相手でも生き残りやすくなり、より幅広い戦略が採用されるようになるでしょう。
「真紅の信奉者」は上記の傾向が特に強いカードでした。彼女のダメージ量を抑えることで相手は有利なダメージ交換を行いやすくなるほか、単純にコンボの威力を抑える意図もあります。「レギオンの擲弾兵」も同様の意図でネクサスダメージを弱体化していますが、彼の場合は一方で体力を強化して使いやすさを補いました。
レギオンの擲弾兵
体力:1 → 2
旧効果:ラストブレス: 敵のネクサスに2ダメージを与える。
新効果:ラストブレス: 敵のネクサスに1ダメージを与える。
「真紅の信奉者」の欄を参照
輝く才気
コスト:3 → 4
以前、ハイマーディンガーをより有用で満足感のあるチャンピオンにするための一環として「輝く才気」に調整を施しました。しかし、使い方によっては3|1のユニット(キーワードがなんであれ)を複数体、ノーコストで一方的に生成できるという能力は、メタによい影響を与えるとは言いづらい状況になってきました。
今回の変更によって、「輝く才気」にも1マナのコストが発生するようになるほか、ハイマーディンガーのタレットへの変更と合わせると生成されるタレットの能力は「オーバーパワー」になるため、相手側にもブロックで対抗する余地が十分に生まれるでしょう。
汚水浚い
コスト:2 → 3
旧効果:このユニットをプレイするには、カードを1枚破棄する。
新効果:このユニットをプレイするにはカードを1枚破棄し、その後カードを1枚引く。
今回の「汚水浚い」と「ゾウンの悪童」への変更は、この2体の有用性を向上させ、「破棄」を中心に組んだデッキが安定したカードフローを得られるようにすることが狙いです。また、単純にピルトーヴァー&ゾウンデッキのカード選択の幅が広がることも期待しています。
ゾウンの悪童
旧効果:ラストブレス: カードを1枚引く。このユニットをプレイするには、カードを1枚破棄する。
新効果:このユニットをプレイするにはカードを1枚破棄し、その後カードを1枚引く。
「汚水浚い」の欄を参照
影の暗殺者
攻撃力:2 → 1
カードアドバンテージを獲得しつつ、防御にも使えて、イルーシブによる攻撃で試合をかすめ取ることも可能な「影の暗殺者」は、ここしばらくのアイオニアデッキにおいてはほぼ無条件で採用されるカードとなっています。イルーシブデッキでは、アタック要員や不利を挽回する手段として十分すぎるほどの活躍を見せ、展開が遅めのアイオニアデッキでも理想的なカードとして採用されており、結果としてカード選択の幅を狭めすぎている状況にあります。今回の変更によって、冒頭で述べた強みを抑制すると同時に、アタックに使用した際に得られるアドバンテージを抑えることもできるでしょう。
抜刀
コスト:3 → 2
アイオニアは地域の中心となるカードが弱体化を受けることとなるため、代わりにシナジー系のカードを強化したいと思います。「抜刀」のコストを下げ、コントロールデッキやスタンを軸にしたデッキでより使いやすくなるようにしました。
ヤスオの「抜刀」
コスト:3 → 2
リバーシェイパー
体力:1 → 2
上記の「抜刀」の欄で述べたように、他部分の弱体化とバランスをとるためにアイオニアのシナジー系カードを強化します。「リバーシェパー」は打たれ弱く、効果を複数回発動させることは現実的ではありませんでしたが、これで狙いやすくなるはずです。
アイオニアの意志
コスト:4 → 5
「アイオニアの意志」はアイオニアデッキに広く普及しているスペルで、デッキに多大な適応能力と使い勝手のよさを与える存在です。「影の暗殺者」と同様、アイオニアを絡めた戦略にはほぼ必ず採用されており、特にイルーシブデッキやコントロールデッキにおいて非常に強力な武器となります。この採用率と効果の強さゆえに、メタにおいて様々なチャンピオンや戦略を制限する存在となっているので、コスト効率を下げることで対戦相手およびアイオニア自体のデッキビルドの選択肢の幅を広げたいと思います。
黄金の一角
コスト:3 → 2
体力:4→ 3
多くのデッキにおいて「黄金の一角」はコストに対して欠点が大きすぎる状態にありました。今回の変更では、このカードを特定の用途に向けて効率化すると同時に、関連する「一角狩りの船団」の変更にも対応しやすくしています。
一角狩りの船団
コスト:5 → 4
攻撃力:7 → 6
体力:7 → 6
「一角狩りの船団」は単純に性能に対してコストが高すぎて展開が遅いため、マナカーブにおける位置を一段下げることにしました。
カスタマイズ要素
「精霊の花祭り」ではトークンを集めることで様々なカスタマイズアイテムを入手できますが(詳しくはプレビュー記事をご覧ください)、今回のパッチではそれらに加えて「精霊の花祭り」をテーマにしたボードがストアに追加されます。
「花祭りの祭壇」はLoR史上初のエピックボードです。タップやゲームプレイに反応する機能が備わっており、精霊の花祭りの世界により浸ることができます。ストアでの価格は1290コインとなります。
ボード
花祭りの祭壇
精霊とともにある者へ。
デッキセット
同じくLoR史上初となるデッキセット「慈悲なき略奪者たち」がストアに追加されます。購入後すぐ使えるこの「追撃」デッキで、相手に一斉砲火をお見舞いしてやりましょう!ストアでの価格は1962コインとなります(お手持ちのコレクションとの重複分も考慮した上での価格設定となります)。
チャンピオン:ガングプランク、セジュアニ
テーマ:キーワード「追撃」
プレイスタイル:ミッドレンジ・ビートダウン
エクスペディションのアーキタイプ
エクスペディションのアーキタイプについては、今回行ったバランス調整に合わせた軽いアップデートに留めてありますが、フレヨルドに関しては地域として強すぎる状態になっていたため、高ステータスの「オーバーパワー」ユニットをドラフトしにくくなるよう調整しています。
名誉の負傷
- 削除:古代のイエティ
エンライト
- 追加:リバーシェイパー
- 削除:影の暗殺者、そよ風の賢者
完全凍結
- 追加:アイアンエリクサー、人情味ある酒場の主人
- 削除:久遠のカタリスト、ストーキングウルフ
大きな樽
- 追加:レギオンの擲弾兵
- 削除:屋敷に潜む蜘蛛
追撃部隊
- 追加:鉛の忠告
- 削除:アルファワイルドクロウ
がらくた山の宝
- 追加:闘技場のブックメーカー、ワンプの群れ、パックンチョッパー!、汚水浚い、ゾウンの悪童
- 削除:アカデミーの神童、ケミパンクのスリ、真紅の信奉者、帝国の破壊工作員、中古ケミタンク商人
影と死者
- 削除:影の暗殺者
スペルスリンガー
- 追加:貴石を纏う守護者、リバーシェイパー、防人の帳
- 削除:星霜の洞察、影の暗殺者、アイオニアの意志
キャリーして!
- 削除:アヴァローサンの炉守り、傷持つ乙女の略奪衆
深海に眠る厄災
- 追加:フィッシング
不具合の修正
- スウェインのレベルアップ条件が「ファイナルスパーク」のオーバーパワーによるダメージでも進行するよう修正しました。
- 「龍の怒り」のような効果でネクサスにダメージを与えた場合も、ティーモ(レベル1、2)とスウェイン(レベル2)のネクサスストライクの効果が発動するよう修正しました。
- 「亡霊の酒飲み」がサポートしたユニットが生き残った際、ラウンド終了時にサポート効果が消滅しないよう修正しました。
- 戦利品の取得後、デッキビルダーが操作に反応しなくなることがある不具合を修正しました。
- ガントレット用のデッキが誤って使用不可と判定されてしまう不具合を修正しました。
- 破棄時に召喚されるユニットが、召喚前に一瞬だけ手札内に表示される不具合を修正しました。
- スペルの解決前に対象が取り除かれたにも関わらず、エズリアルのレベルアップ条件が進行してしまうことがある不具合を修正しました。
- ガングプランク(レベル2)のアタック時のスキルに対して、「火薬樽」による追加ダメージがすべての敵に適用されないことがある不具合を修正しました。
- フィズとブラッドミアのアイコンを、それぞれの機能に合うよう更新しました。
- スレッシュ(レベル2)が試合中に一度しか発動しない能力を発動させた後は、能力のアイコンが消えるように変更しました。
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