Quick_Gameplay_Thoughts_June_25_Banners

皆さん、こんにちは。今週はPBEにイレリアへの大きな変更が実装されますので、この投稿ではその経緯を説明します。

  • 試合序盤の耐久性を下げ、終盤では上げる
  • 固有スキルのスタック上限が5から4に変更
  • 固有スキルのダメージと攻撃速度が試合序盤で減少
  • Qのダッシュ速度がわずかに減少
  • Qの対ミニオンダメージがレベルで増加するように
  • Wの被ダメージ減少量がレベルで増加するように
  • Wに被魔法ダメージ減少が再追加(物理ダメージ減少量の半分)
  • Wのダメージが大きく増加
  • Eの刃の飛行時間が0.25秒に固定
  • Rをスキルレベルを上げるとQの基本クールダウンが減少するように

現在のイレリアはちょっと混乱した状態にあります。レーンでは全てを破壊するカウンター神ですが、試合後半になると、まるで重いレンガを背中に乗せて水泳の授業を受けているように存在感が沈んでいってしまいます。Wは使っていて素晴らしいスキルとは感じられません。プロの手に渡ればとても強力なチャンピオンなので、そういったチャンピオンは非プロプレイヤーにとっては大抵……勝率が伸び悩みます。イレリアのパワーカーブを整えて、キット全体のプレイ感を改善するとともに、プロプレイでの強さを下げたいと思いました。

いくつかのアイディアがあったので、ゲームアナリシスチーム(大量の高MMRプレイヤーと元プロが所属していて、デザイナーが作ったもののテストと仕上げに協力するチームです)に根本からしっかりチェックしてもらいました。イレリアの強みと弱点についても、VGUを行ったデザイナーと話し合って、キットの中で非常に楽しい部分はもちろん、退屈でつまらない部分も確認しました。こうした議論から、私は2つの目標を設定しました。

  • 目標1:プロプレイでのイレリアをナーフするため、試合序盤のイレリアの強さを下げられるか検討する。もしくは「試合終盤の強さを犠牲にレーンで相手を圧倒する」点がイレリアの面白い要素の基礎なのかを見極める。
  • 目標2:Wに使う価値があって、楽しいと感じられる新効果を追加できるか検討する。

バージョン1:試合序盤の耐久性と固有スキルを弱めたので、目標1は達成できました。プロプレイでは、現在のイレリアは試合序盤に圧勝するので、相手がとても追いつけなくなってしまうことでそのまま試合に勝てます。このバージョンのイレリアは、基本ステータスでチャンピオンの半分を圧倒できないため、いつでも同じようにレーンで勝てるわけではありません。しかし優位を得た時にはやっぱり「イレリア」でした。2つめの変更点は危険なものになってしまいました。このテストでは、最大チャージしたWが当たった敵全てにQのマークをつけるというもので、完璧な使い方をすれば敵チーム全員にマークをつけることができたので、「敵の最中を切り裂いて戦いを縦横無尽に駆け抜ける」というイレリアのテーマをかなり反映できていて、心底楽しいものでした。ですが、多大な混乱をもたらすものでもありました。レーンでさえ、Wをチャージして相手に当て、マークをつけると、キル獲得につながってしまいます。このWは価値の高いスキルとなりましたが、その価値は高すぎでした。

バージョン2:ここではWが敵に当たるたびにイレリアの体力が回復して、回復量はチャージ時間に比例して増えるようにしました。これも楽しかったのですが、マーク付与ほどではありませんでした。また、イレリアの性能全体をサステインに寄せすぎることにもなっていました。このため私は「本当にWには新効果が必要なのか?」と考えるようになりました。

バージョン3:私はWだけでなくもう少し広い範囲を見ることにしました。イレリアのメカニクスの1つ、Eのタイミングに問題があるのはわかっていましたが、変更をためらっていました。低ピン環境で熟練者が操作すれば、Eはカウンタープレイ皆無のスタンです。一方で高ピン環境や一般プレイヤーにとっては、敵をスタンさせることが価値ある挑戦になっています。つらいとは思いましたが、変えなければなりません。Eの刃の飛行時間を、距離による可変から一定時間へと変更しました。どこからEを使っても、目標地点まで必ず0.25秒で到達します。

この変更は明らかに、熟練したイレリア使いたちに刺さりました。独自のコンボはなくなって、スキルのレスポンス性は低くなりました。こういう変更はいつだって嫌なものです。ですが目標に立ち戻れば、こうすることでプロと非プロのプレイヤー全員が平等になって、Wの満足感を上げるための余地まで生まれます。このバージョン3では、Wは与ダメージとダメージ減少量が増えて、魔法ダメージの被ダメージ減少を取り戻しました!Wは再び強力な防御能力になり、変更は心底から必要だったと感じられました。

バフの余地がまだ残っていた(Eがプレイを歪めていた度合いはそれだけひどかったのです)ので、さらにもう少しいろいろと試してみることにしました。まず、固有スキルのスタックを最大4に戻しました。最大5というスタック上限は、固有スキルを活かすための難易度を大きく上げていました。周囲にミニオンがいない場合、全てのスキルをランク5にしなければ、実際にダメージを与えることができなかったのです。最大スタックを4に戻すことで、固有スキルを使う難易度がぐっと改善され、イレリアをかっこよく使いこなせている感覚も戻ってきます。

最後は、Qのクールダウンを減少させる自動効果がRに追加されたことについてです。集団戦で華麗に跳ね回りながら敵を倒すバトルダンサー、それがイレリアのコンセプトでしたが、現状ではQを2回連続で押すだけですぐに優位を得ることができます。集団戦で舞い踊るイレリアのコンセプトをしっかり反映させたかったので、Rのスキルレベルを上げると通常スキルのスキルヘイストを得られるようにしてみました。WとEでは戦闘で複数回使った時に大きな混乱の原因になりましたが、Qにはピッタリだったので、シンプルに一定値のスキルヘイストとしました。

この後、アートとサウンドを調整して、えいやっとしたところ、バロン出現後もプレイで存在感を出せて、プロ専用機ではないイレリアができあがりました。

それと、イレリアの固有スキルのスタックは敵から見えるように変更されましたよ。